大会長挨拶
この度,第14回日本感染管理ネットワーク学会学術集会の大会長を拝命しました金城学院大学の畠山和人と申します.
本会は2026年5月29日(金)から5月30日(土)の2日間,ウインク愛知において開催いたします.名古屋で開催するのは,2014年の第3回学術集会(松島由美大会長)以来,実に12年ぶりです.干支に例えると一回りしました.
さて,今回のテーマは,「Sustainableな感染管理を強化しよう!」です.
テーマを掲げるにあたり以下の内容を考慮しました.まずCOVID-19のパンデミックでは改めて感染症の恐ろしさを痛感しました.また自然災害では特に避難所のマネージメントが強く求められます.そこでなど感染管理を担う私たちの役割は大きく,次の感染症危機や災害に備えるべく,サステナブルな感染管理を実践,かつ強化する必要があります.
次に第14回学術集会が開催される2026年は感染管理認定看護師が誕生して四半世紀になります. 各施設では認定看護師の世代交代も行われ,各施設に応じた感染管理を粛々と担っていると思います.一方で,先の新興感染症や薬剤耐性菌など多様化する感染症のコントロールも難しく施設間において一定の水準を保つことが厳しくなっています.そこでこれらの時代に対応するため,一定の水準を保つためのスペシャリストの継続的な育成にサステナブルな臨床での教育を強化する必要があります.
最後に私は病院の感染対策を担っている時期にNICUでMRSAによる多発が発生し,それにより生後間もない新生児がMRSA感染症で亡くなりました.この内容は公表済みですが,私にとっては忘れることのできない出来事です.施設によっては薬剤耐性菌などによるアウトブレイクで今なおその対応に追われているかもしれません.アウトブレイクは忘れたころに繰り返されます.私が経験した悲劇を繰り返さないためにも,基本に立ち返ったサステナブルな感染管理の実践とサーベイランスを継続することで早期発見,早期予防につなげることが肝心であると考えます.
この機会にぜひ自身のICNとしてのキャリアを見つめ,前に進む力の糧にしていただければと存じます.皆様と名古屋の地でお会いできますことを楽しみにしております.
最後になりますが,本学術集会を開催するにあたり,ご支援,ご助言を賜る諸先生方,会員,法人会員の皆様には引き続きご高配を賜りますようお願い申し上げます.
令和7年5月8日
第14回日本感染管理ネットワーク学会学術集会
大会長 畠山和人
金城学院大学
第14回日本感染管理ネットワーク学会学術集会事務局
The 14th Academic Meeting of Infection Control Network of Japan
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