ご挨拶

年会長 木村 宏 第47回日本分子生物学会年会
年会長 木村 宏
(東京科学大学総合研究院)
*10月から新大学(略称Science Tokyo)となりました

いよいよ年会が近づいてきました。5年前の佐々木年会以来の福岡開催ということで、楽しみにしておられる会員も多いと思います。周知するのが遅くなってしまいましたが、本年会では、年会特別企画として、研究費問題に関するパネルディスカッション(28日夕方)と若手向けの海外研究のためのフェローシップ紹介(28日昼)を企画しました。軽食も供給されますので、是非お越しください。研究費問題のパネルディスカッション「研究費の現状と課題」では、永田恭介さん(筑波大/国大協会長)に運営費交付金に関して、後藤由季子さん(東大/分子生物学会理事長)に科研費増額運動について話題提供していただきます。若手向けの企画「EMBO-JSPS-HFSPから若手研究者へのメッセージと奨学金制度」では、欧州分子生物学機構(EMBO)から最新の出版状況に関する話題提供をしていただき、EMBO、日本学術振興会(JSPS)、ヒューマンフロンティアサイエンスプログラム(HFSP)からフェローシップのご紹介をいただきます。また、日本学術振興会の方による科研費制度と特別研究員制度の最新の動向について紹介していただくフォーラムも準備しました(いずれも27日夕方)。最終日午後の市民公開講座では、次の年会長である小林武彦さん(東大)が司会を務め、大隅良典さん(東京科学大学)も登壇されます。

今年の年会は、エンターテインメント性の高い演出はありません。しかし、シンポジウムやミニシンポジウム、学会・年会企画、フォーラムなどは充実していると思います。オンラインでのシンポジウム参加も可能です。是非、異分野・新分野のシンポジウムへの参加もご検討下さい。分子生物学会では例年ポスター発表で活発に議論が行われていることから、ディスカッサーも手配しませんでした。フラットな雰囲気の中で、自然と議論が行われ、新しい研究構想や共同研究が生まれることを期待しています。なお、本年会では若手研究者の発表にポスター賞を出すことにしました。ポスター賞へ応募された皆様や審査員をお引き受けいただいた皆様には御礼申し上げます。現地で二次審査がありますので引き続きよろしくお願いします。また、写真コンテストを実施しておりますので、投票をお願いいたします。

既に年会の要旨へのアクセスが可能になっていますが、シンポジウム146企画、フォーラム18企画、ポスター発表約3,000演題があります。事前に演題や要旨に目を通していただけると現地で効率良く回ることができると思います。また、多数の企業にご出展いただいており、今年も好評のスタンプラリーを実施します。各社製品の最新情報が得られると思いますので、企業展示にも是非足を運んでいただきたく思います。

本年会は一部ハイブリッド形式を採用しておりますので、福岡まで来ることができないという方もオンラインで参加できます。オンラインでは現地発表のポスターを見ることはできませんが、11月26日(火)のオンラインポスター発表と27-29日のシンポジウムへのアクセスは可能ですので、是非ご参加ください。また、学部学生の参加は会員・非会員を問わず無料ですので、研究室の学部学生の皆様にもオンライン参加(お近くの方は現地参加)をお勧めください。

一緒に生命科学を盛り上げていきましょう!

2024年11月

公募シンポジウムへの多数のご応募ありがとうございました。皆様のおかげで、広い分野をカバーできる多様なトピックのシンポジウムを開催することができます。会場の都合などから、全てのシンポジウムの提案を採択することができず、やむを得ずいくつかのご提案はミニシンポジウム枠やフォーラム枠での開催とさせていただきました。フォーラムへの応募も多数あり、充実した内容で年会を開催できるのではないかと思っています。

参加登録費につきましては、昨年の年会と同様に正会員の早期参加登録費(7/1-10/1)が ¥13,000、後期登録-当日参加費は ¥20,000としました。また、学生会員は早期参加登録費 ¥3,000、後期登録-当日参加費 ¥4,000です。事前登録をお忘れなきようお願い致します。発表のない学部学生の登録は無料です。

一昨年や昨年の年会で行われたサイエンスピッチは好評でしたが、少し慌ただしいところもあり、今年の年会ではサイエンスピッチの実施は見送りました。一般演題に関しては、ポスター会場で十分に議論していただきたいと思います。代わりにというわけでもありませんが、今年の年会では、EMBOにもご協力いただきMBSJ-EMBO Poster Awardを設けます。対象は学生とポスドクによる一般演題となります。演題登録時にポスター賞への応募へのエントリーをお願いします。また、一般会員の皆様にはポスター賞の審査員をお願いすることもあるかと思いますが、依頼された場合はお引き受けいただけますようお願い申し上げます。

一般演題(公募シンポジウム口頭発表・ポスター)の登録は、7月中です。7/1(月)から7/31(水) 17:00までで、延長はありません。グラフィカルアブストラクトは必須ではありません(後に、アップロードできます)。現地開催の前日11/26(火)に、オンラインでのポスター発表がありますので、海外在住者や様々な事情で現地参加できない方々にもご発表いただけます。また、現地でのシンポジウムはライブ配信されます。海外在住の若手研究者に関しては、少数の対象者に対して部分的ではありますが渡航費援助も行います。

皆様、奮って演題登録(7/1-7/31 17:00)をお願い致します。また、早期登録期間(7/1-10/1 17:00)以降は、参加費が上がりますのです、お忘れなきようご登録をお願い致します。

2024年6月

林茂生年会長と組織員会のご尽力により、第 46 回年会が昨年末に無事に終了しました。第 46 回年会は、コロナ禍の収束が不確かな状態での開催企画ということもあり、オンラインシンポジウムと現地開催の併用という形式で開催されました。現地でのシンポジウムやポスター発表、企業展示などは、どれもコロナ禍以前のような賑わいが出てきたように思いました。また、「生成 AI と科学研究」フォーラム、論文出版とオープンサイエンスに関するセミナーなど、タイムリーな企画が開催され、最近の科学と社会の動向に関する情報を得ることができました。林年会長には心より御礼申し上げます。

さて、第 47 回年会ですが、福岡での現地開催を基本としつつオンラインとのハイブリッドで行います。できるだけ多くの会員の方々にご参加いただき、活発な議論ができる環境を構築していきたいと思っています。神戸でも改めて感じましたが、対面で直接議論できるのは素晴らしいことです。是非、福岡にご参集いただけばと思います。しかし、諸事情により現地に来られない皆様も多くおられると思います。口頭発表は原則現地で実施いただきたく存じますが、視聴は現地とオンラインのライブ配信のハイブリッド形式として、国内外を問わずどこからでもご参加いただけます。また、ポスター発表であれば、現地開催前日(11 月 26 日)のオンライン発表の枠をご選択いただくことが可能です。公募シンポジウムの募集期間は終了しましたが、2 月下旬からフォーラムの募集を開始予定です。また、例年同様に、キャリアパス委員会や倫理委員会による企画も開催します。年会独自企画については現在検討中です。あまり奇抜な企画は考えていませんが、タイムリーで分子生物学会ならではの企画を立てていきたいと思いますので、楽しみにしていただければと思います。

分子生物学会年会は、それぞれの専門分野に関する深い議論ができると同時に他分野の研究にも触れることができる貴重な機会であると思います。是非多くの皆様にご参加いただき、最新の研究成果を発表していただきたく思います。

2024年2月

第47回日本分子生物学会年会を担当する木村宏です。COVID-19 以降の困難な状況の中、第43回~ 46回の各年会長のご尽力により、オンラインやハイブリッド、それらの併用など工夫を凝らして年会が開催されてきました。これらの経験や社会情勢を踏まえて、第47回年会は、対面とオンラインのハイブリッドで開催することにしました。研究に対する議論はやはり対面が最も効果的であると思いますが、オンラインはどこからでも参加できるというメリットがあります。可能であれば福岡の年会にご参集いただき、対面で熱い議論を行っていただきたく思います。ただ、家庭の事情や機関の業務、経済的な理由などにより、福岡の年会に来にくい場合でも、オンラインであれば気軽に参加できると思います。

第47回年会では、特にキャッチフレーズは設けていませんが、「多様な参加形態」と「新しい出会い」を意識しています。 

「多様な参加形態」に関しては、ハイブリッド開催の利点を生かします。福岡の現地開催の前日(11月26日)に、オンラインポスター発表を設けます。時差のある海外からも発表できるように、午前、午後、夕方のセッション時間を選べるようにする予定です。シンポジウムは全てハイブリッドですので、シンポジウム会場とオンラインのどちらでも参加可能です。学会会場に来ていても特定のシンポジウム会場に入らず、オンラインで参加して複数のシンポジウムをサーフィンすることもできます。このような観点から、また、できるだけ最新データを発表していただけるように、オンデマンド配信は行わないことにしました。現地でのポスターに関してもオンライン配信はありません。事前に予定を組んで、効率よく発表を聞いていただきたく思います。

「新しい出会い」に関しては、小規模の研究会や関連学会からのミニシンポジウムの企画を大募集します。大きな学会のひとつの利点は、広い分野から研究者が参加するため異分野融合が進むことです。特定の学問分野の学会ができるのはある程度その分野が成熟してからとなるのが通常ですが、その前身や勉強会としてコアな関連研究者が集まって〇〇研究会というようなものを開催することも多くあるのではないでしょうか。そして、このような集まりから新しい学問分野が発展する可能性が大いにあります。分子生物学会の会員にも会の活動を広く紹介することを兼ねて、是非ミニシンポジウム企画を提案していただきたく思います。それから、この何年か続いていた一人複数演題の発表は継続せず、一人一演題に制限します。シンポジウムの予定演者が重なってしまった場合、若手の共同研究者に発表の機会を与えていただくことをご検討下さい。

ところで、福岡での年会開催は、第42回(佐々木裕之年会長)以来5 年ぶりとなります。過去の福岡年会はポスター会場の関係で4日間の開催でしたが、2021年に「マリンメッセ福岡 B館」が新設されたため、本年会の現地開催は他の会場同様に3日間となり、お忙しい方にも参加しやすい日程となっています。皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

2023年11月